「ナイスパス!」「お!いいねぇ!!」 いつものように自主練で対面パスを練習していた我が子たち。だんだんそれっぽくなってきたかなとは思いましたがふと気づいたことがありました。
「足元(ボール)ばっかり見てるな……」
一生懸命にボールを扱おうとするあまりヘッドダウンしてしまう。
顔上げてやってみよう!と言うのは簡単ですが本人たちはがんばって練習しているのが痛いほどよくわかる。顔を上げてプレーできるようにこうやって練習している訳です。
それでも実際に試合で使えるような技術へ昇華するには、このまま練習していてもどうなのかな?と私の中で疑問が生じました。
動画や文献によるとサッカーでは「いつ」、「どこで」、「なぜ」このプレーを選択するのかを明確に理解して実行する能力がとても大事とのこと。
そのために技術練習も大事ですが、状況を認知できるようになっていかないと厳しいな…そう考えました。
ヘッドダウンしてボールばかり見ていたら、
- パスの出し先
- フリーの仲間がいる位置
- どの辺にスペースがあるか
そういったさまざまな情報を認知できません。
サッカーは様々な情報を処理しながらプレーを選択していくスポーツです、技術が高いだけではだめで、情報処理と技術の両輪をトレーニングしていくのがおそらく理想なのではないでしょうか。
技術はちょっとづつ上達を感じるが、認知(情報処理)の部分がトレーニングできていない。
練習中から自然に顔をあげる意識を持たせてあげられたら。
なんとかいい方法はないものか…
いつもの「対面パス」を、一瞬で「試合で使える技術」に変える、我が家なりの工夫をご紹介します。
結論:サッカーは「止める・蹴る」の前に「見る」スポーツ
名古屋グランパスや川崎フロンターレなどで監督をされていた風間八宏さんの指導でも有名になった「止める・蹴る」の技術 。今やジュニア世代でも「止める・蹴るがすべて」と言われるほど重要視されていますが、実はそこには大きな落とし穴があります。
それは、技術練習になればなるほど、子供たちが「ヘッドダウン(下を向く)」してしまうことです。
プレッシャーのない対面のパス練習ではそこそこできる。
なのに、試合になると相手に囲まれてパニックになる。
ボールをロストする。パスが出せない……。
その原因は「技術がない」のではなく、「顔を上げて周りを見る(認知)+判断」が、技術と切り離されてしまっているからだと考えました。
視線を「強制」する!親子でできる工夫
「顔を上げて!」と口で言うのは簡単ですが、必死にボールを扱っている子供にとって、顔を上げるのは至難の業。そこで我が家が取り入れたのが、「指の数えルール」です
やり方は驚くほどシンプル。
トラップの直前: 親(出し手)が片手をあげて指を数本立てます。
子供のミッション: トラップする前に、その指の数を「3!」「5!」と声に出して叫びます。
パスの直前: 今度は子供がパスを出す番。親が再び指を出し、それを読み上げてから蹴ります。
これだけで、子供は「手を見て指の本数を数える=顔を上げる」ことを物理的に強制されます。「もらう前に見る、出す前に見る」という、試合で最も大切なルーティンが、遊びの中で自然と身についていくんです。
「難易度」が「面白さ」に変わる瞬間
この練習、最初は「グー・チョキ・パー」などの分かりやすいジェスチャーから始めるのがおすすめです。慣れてきたら、我が家ではさらに難易度を上げました。
両手で足し算: 右手と左手、合わせて何本?(最大10までの暗算)
色クイズ: 指ではなく、色のついたマーカーを掲げる。
面白いことに、脳に負荷(足し算など)をかけると、子供たちはむしろ面白がって食いついてきます。 単なる反復練習は「作業」になりがちですが、そこにゲーム性が加わると、子供の集中力は一気に跳ね上がります。脳がフル回転している状態での練習こそ、まさに試合中の緊張感に近いものになるのです。
兄弟のケンカも「親子の絆」に変えて
実はこの練習、最初は兄弟(小6・小4)でやらせてみたのですが、まぁ上手くいきませんでした(笑) 。
「指出すのが遅い!」「もっと強く蹴って!」と、結局ケンカに。
そこで、私がパートナーとして入ることにしました。 親が相手をすることで、子供のレベルに合わせた「最高のパス」と「最適な負荷」を調整できます。できないことを叱るのではなく、「今の足し算、速かったね!」と一緒に笑いながら取り組む。いつもの作業的な練習と違って新鮮な気持ちで練習できると思います!
また、3人いたら練習者のやや後方に1人立ってもらって指を出してもらうと、より広範囲に首を振る練習にも応用できそうです。
自主練の本質は、技術の向上はもちろんですが、「親が自分のために時間を使ってくれている」という子供の安心感にあるのかもしれません。
今日からできる、小さな一工夫
サッカーは「認知・判断・実行」のサイクルでできています。 実行(止めて蹴る)の練習に、認知(指を見て数える)というスパイスを少し加えるだけ。
もし対面パスをする機会があるなら、ぜひ指数えを取り入れて練習してみてください!



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